★☆食育だより1月号☆★

1年生「日本の給食、その歴史」~学校給食週間について知ろう~

☆日本の給食の歴史☆

明治22年、山形県鶴岡市、大徳寺で開かれた「忠愛小学校」にて、貧しくてご飯を持って来られない子どもたちのために、おにぎりや焼き魚、香の物を用意したのが給食の始まりと言われています。昭和27年、戦争によって休止されていた給食が再開され、脱脂粉乳が給食に登場するようになりました。当時は学校を休んだ人にパンを届ける風習があったそうですが、コッペパンは時間が経つと硬くなってしまうため、柔らかいまま届けるために揚げパンが生まれました。昭和30年代、給食の脱脂粉乳が牛乳に変わり、昭和50年代には、今まで給食に出なかった米が出るようになりました。

☆世界に注目される日本の給食

海外にも、豪華な給食やおいしい給食はありますが、多くの国はカフェテリアといって、好きな物をとっていく形です。そのため、食事のバランスや食育について考える機会はありません。日本の給食のように、法律で守られ、自分たちで白衣を着て配膳したり、食育の授業を受けたりできる環境があることは、とても珍しいことです。また、ユニセフの栄養調査によると、日本人には過体重が少ないこともあり、日本の給食は、世界中で注目されています。

2年生「第5の味『うまみ』とだし」~日本人の大発見「umami」~

☆「うまみ」とは☆

1908年、池田(いけだ)菊(きく)苗(なえ)博士が昆布の中のグルタミン酸を発見、取り出すことに成功し、「うまみ」ができました。この発見は日本の十大発明のうちの一つと言われています。

☆うまみの相乗効果

かつおぶしを2倍にすると、2倍おいしいだしが取れる!・・・というわけではありません。しかし、かつおぶし×昆布、肉×野菜といったように、2つの物を掛け合わせることで、8~10倍おいしくなると言われています。

☆だしのすごいところ☆

お湯に素材を入れるだけでできる「だし」は誰でも簡単に作ることができます。また、だしに含まれる「うま味」には減塩効果や食べ過ぎを防ぐ効果があります。特に和食のだしは長く煮込む必要もなく、誰でも簡単に作ることができます。和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあり、日本のうまみは今、umamiとして、世界で注目されています。

3年生「日本の伝統的な発酵食品」~世界に誇る日本の発酵食品~

☆発酵食品とは☆

微生物の働きで腐敗菌を抑え、保存性や食味、栄養価を向上させている食品のことをいいます。日本には、醤油、砂糖、味噌、酒、みりん、酢、甘酒、塩麹、納豆、漬物、かつお節、くさや、鮒ずし、しょっつるなどの発酵食品があります。

☆発酵食品のすごいところ☆

①保存がきく ・・・ 昔の保存食品は塩漬けや乾燥、燻製など、長く食べ続けるのは少しきつい物が多かったです。しかし、発酵食品ができたことで、おいしく保存できるようになりました。

②風味が増す ・・・ 発酵の過程で出るアミノ酸が風味を作り、おいしくなります。

③栄養価が高い・・・ 味噌に含まれるアンギオテンシンが血圧を下げたり、味噌が消化吸収を助けたりと、健康にも効果があります。